実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科の削除依頼方法と消す方法
「インターネットで何かを調べる」ことは普通となり、昨今はSNSの普及により「誰でもいつでも気軽に情報発信ができる」ようになったのは、言うまでもありません。
現在では、テレビ報道だけでなくインターネットにおいても実名入りでニュース報道をされるようになりました。
それにより一度、実名入りで逮捕記事や逮捕歴・犯罪歴・前科の情報が発信されると、
そこから2ちゃんねるなどの匿名掲示板や、匿名による個人ブログやTwitterFacebookのSNSへの転載・転用などが行われ、情報が拡散されていきます。
勢い良く情報が拡散された後、しばらくするとその勢いは衰えます。
しかし一度インターネット上に載った実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報は、何もしなければずっと残ったままです。
それが原因となって何らかの困難や不利益が生じてしまう、ご自身やご自身以外のお身内の方に何らかの形で支障を来してしまう可能性も考えられます。
そこで今回は、実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報に関する対策法をご紹介いたします
目次
実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科の削除依頼や対策を検討する必要性
各報道機関のニュースサイトに実名入りで逮捕ニュース報道(年齢、住所、所属先なども明示されることもあり)をされると、半日としない間にいろんなサイト上へ逮捕記事が掲載されたり、
SNSサービスや動画投稿サイト経由で情報が拡散される傾向が見られます。
①Yahoo!やGoogleで個人名で検索したら、検索結果上に実名入りの逮捕記事だらけになっている
②逮捕記事だけでなく個人の経歴(出身校、SNSアカウントなど)も特定、拡散される
③自分だけでなく、自分の家族や親戚、所属先までにも悪影響が及ぶ
残念ながらこれらは、けして珍しい現象ではなくなってきているのです。
実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報が表示されることのリスク
「名前でネット検索したら実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報があった」という理由で、次のような困難が生じる可能性があります。
1:就職活動への影響
2:結婚や子どもへの影響
3:契約関係への影響
4:仕事関係への影響
実際に実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報の存在を理由とし、採用を見送られるケースは0ではありません。
報道される際は、実名に加えて年齢、住所、所属先なども公表されることもあり、ネット検索をすれば面接に来た人物の経歴や前科の有無は、誰でも簡単に知ることが出来るのです。
住んでいる地域の近隣住民とのトラブル、近親者に逮捕歴や前科があるといった理由で子どもがいじめにあうなど、当事者以外の人たちへも誹謗中傷行為が及ぶことがあります。
契約者の名前などネットで検索して、信用性がある人物か事前確認を行うこともありますので、望ましくない情報が見つかり、結果的に審査が通らなかった事例も存在します。
これらの困難を全く気にせず、一般的な普通の生活を送ることは容易ではありません。
もし今は気にならなくても、5年後10年後、ライフサイクルの変化に伴い何らかの形で支障をきたすこともあるでしょう。
インターネット上の実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報は、時間が解決してくれるわけではありません。
記録として残されている以上、風化することはなく、検索をされて実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報が見つかるのではないかという恐れが付き纏うこともありえます。
リスタートを切るためにも、実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報への対策はとても重要です。
所謂「忘れられる権利」について
「忘れられる権利」とはヨーロッパでは積極的に認められており、2011年に欧州司法裁判所がGoogleに対し検索結果からの削除命令を出しています。
以降、EUにおいては法整備がなされ「一般」個人の犯罪歴に纏る情報の削除を認める「忘れられる権利」が明文化されました。
しかし日本では、その限りではありません。
現状日本では「忘れられる権利」に対して明文化されておらず、日本の裁判所は忘れられる権利を認めていません。
過去に児童買春、ポルノ禁止法違反罪で罰金刑を受けた人物が、事件発生後3年経過しても犯罪歴に関する記事がインターネット上に表示されていることは人格権侵害だとして、
さいたま地方裁判所に対し、検索結果上からの削除要請の仮処分申し立てを行いました。
原審では、忘れられる権利を認め、検索結果上から逮捕歴を削除するよう命令を出しましたが、
その後、Googleが東京高等裁判所に対し抗告をし、抗告審においては「忘れられる権利は法律上の根拠はない」と原審の決定を取り消し、検索結果上からの逮捕歴削除命令を却下しました。
つまり、東京高等裁判所は忘れられる権利自体を認めなかったということになります。
その後、最高裁判所においても、「男性の逮捕歴は公共の利害に関する」として逮捕歴に関する検索結果上からの削除を認めないとの判断が下されました。
以上のことから、日本においては「忘れられる権利」は正当な権利として認められておらず、忘れられる権利に基づく削除請求は非常に困難であると言えるでしょう。
◆参考リンク◆
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG12H6C_S6A710C1CC1000/
では、実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報の削除は一切認められないということなのでしょうか。
実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報への対策に関する是非
結論からいうと、
プライバシー権に基づく権利を理由に、実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報に関する記事の掲載取り下げ・削除要請は可能です。
しかし、プライバシー権が認められているのと同様、知る権利や報道の自由も保障されていますので、あらゆる報道記事に対して削除要請が認められることにはなりません。
ということは、プライバシー権を侵害されている場合には記事の取り下げ・削除要請がしやすく、プライバシー権など侵害されていると認められない場合には別の方法を検討する必要があります。
掲載記事の取り下げ・削除フローと削除相当とされる判断基準
ネット上における逮捕歴・犯罪歴、前科記事への対策は、処分内容と経過年数などによって難易度が異なります。
処分内容について
一言でいうと、「不起訴かそうでないか」が鍵です。
不起訴の場合
逮捕されたものの不起訴となった場合、何らかの罪に問われた場合に比べて、対策がしやすくなります。
実際に対策を進めていく過程で、 サイト管理者やプロバイダーから「不起訴処分告知書」の提出が要求されることがあります。
不起訴処分告知書の発行手続きは、事件当時の管轄だった検察か当時の担当弁護士に問い合わせると対応をしてもらえます。
したがって事前に電話などで問い合わせをしたうえで、書類申請をした方がスムーズでしょう。
次は、不起訴処分以外のケースについて取り上げていきます。
不起訴以外の場合
実刑判決を受けた場合、大別すると2つのパターンがあります。
執行猶予付きの場合
実刑に比べては対策しやすいものの、執行猶予期間中では削除要請に応じてくれないサイトもあります。
この場合は、まずは要請に応じてくれるサイトを中心に対策を進めていき、執行猶予期間が明けた後に順次申請を行ったり、逆SEO対策と併せて対策をしていくケースもあります。
実刑の場合
最も「経過年数」が重要視されるケースで、一番慎重に対処する必要があります。
ここでいう経過年数とは「刑期を終了してから」が出発点であり、刑期を終えてからどのくらいの年数が経っているかによって、削除対応の可否が変わってきます。
つまり、まずは刑期を終えているかどうかがポイントとなり、刑期終了からの経過年数が長ければ長いほど、削除要請に応じてもらえる可能性が出てきます。
しかし要請したにもかかわらず、掲載記事の取り下げや削除対応をしてもらえない場合もあります。
掲載記事の取り下げや削除対応をしてもらえない場合
管理者側へ削除要請をしても、削除不可となった場合。
その要因として考えられるのは、「削除要請側の立場」と「削除要請をした掲載内容」の2点です。
削除要請側の立場
世間一般からの認知度が一定以上ある人物
この場合は一個人である一般の方と比べると、削除判断基準が高い傾向が見受けられます。
有資格者など一般的に社会的地位が高いと認識されている人物
これらに当てはまる職種だった場合の過去の犯罪歴・前科は、自営業や会社勤めの方よりも削除判断基準のハードルが高い傾向にあります。
①②のいずれかに該当する場合、削除判断基準が一般の方よりも厳しく設定されており、たとえ軽犯罪だったとしても即時削除はしてもらえません。
仮に適切な手順で削除要請をしたとしても、2ちゃんねるなどを筆頭にサイトによっては要請に応じてもらえず削除不可の回答が来る傾向があります。
削除要請をした掲載内容
②初摘発された事件
最近の実例だと、SNSサービス経由で拡散したリベンジポルノ、スポーツ賭博、他人の無線LANを不正接続(所謂、ただ乗り)、マイナンバー情報の不正取得などが当てはまります。
主にこれらの2要素いずれか(または全て)を含んでいる場合は、経過年数を問わず速やかに削除対応をしてもらえる見込みは低いでしょう。
管理者側への削除要請がスムーズに通らず現状記事削除が困難である場合、まだできることがあります。
それが、「記事削除以外の方法」です。
記事削除以外の方法
(※これらは過去の実例・実績に基いて書かれたものであり、必ずしも成果を保証するものではありません。)
検索結果上からの除外対策
Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンで特定の検索キーワードを入れて検索ボタンを押したあとに表示されたものを、ここでは検索結果としています。
「検索結果上からの除外」とは、検索エンジンで特定の検索キーワードで検索したときに特定のURLを検索結果一覧から取り除く、つまり非表示状態にする対策のことです。
たとえば、ある実名報道記事が掲載されているサイトのURLを検索結果上に表示させたくない場合、
個人名検索をした際に、その検索結果一覧内にそのURLを表示させない方法が「検索結果上からの除外対策」です。
これは設けられている申請フォームから申請手続きを取ることが可能ですが、申請理由はもちろん適切な方法で申請する必要があり、不備があれば申請は却下されます。
また、申請してから回答が届くまでに長くて1ヶ月前後かかるケースも有り、ある程度の専門知識も必要とされるため、一個人が行うには時間と労力がかかるでしょう。
逆SEO対策
特に権利侵害に該当せずと判断され、記事削除など根本的な解決が困難な場合、逆SEO施策へ切り替えることは珍しくありません。
投稿者の個人特定をしたい場合
運営会社やサイトの管理人へ削除依頼の申請をしたけれど、任意による削除対応がされなかった場合
あるいは、ブログやSNS、匿名掲示板などにおいて投稿した人物の特定をしたい場合
こういった場合には、発信者情報開示請求をする必要があります。
発信者情報開示請求とは?
発信者情報とは、住所、氏名、投稿日時、メールアドレス、IPアドレス等の投稿者の情報を指し、この投稿者の情報を教えてほしいと発信者情報の開示を請求する一連の手続きのことをいいます。
発信者情報開示請求は主に2つのパターンに大別されます。
実名登録のサイトの場合
住所氏名などの個人情報を登録が必須であるサイト(Amazonや楽天市場など)に場合、当該サイトの管理者・運営会社へ誹謗中傷投稿をした投稿者の発信者情報開示請求を申請します。
任意による情報開示請求と情報開示が拒否された場合は裁判所手続きによる法的措置を行う流れになりますが、
いずれの場合にせよ、裁判所を介した訴訟になります。
匿名サイトの場合
なぜなら、実名登録サイトの場合は個人情報登録が必須であるため、管理者側が投稿者の個人情報を把握していますが、
匿名性のブログや掲示板の場合、管理者は投稿者を特定できるような情報を持っていないことが多いからです。
これらのケースでは次のような手順で投稿者特定をしていきます。
①サイト管理者に対しIPアドレスなどの情報開示請求を行う
裁判所のによる発信者情報開示仮処分もしくはテレコムサービス協会の発信者情報開示請求書にて手続を行います。
②先の請求によって開示されたIPアドレスが、どのプロバイダが管理しているものかの調査を行う
IPアドレスとプロバイダ情報はインターネットで検索できます。
ドメイン名・IPアドレス検索 (Whois)
③プロバイダへログ保存の仮処分申請を行う
プロバイダ側の通信ログが消えそうな時期が間近な場合は、ログ保存の手続を行います。
プロバイダ側が通信ログを保有する期間は、プロバイダ毎に異なりますが、概ね3ヶ月~6ヶ月程度だと言われています。
通信ログ保存が必要な場合は、この仮処分手続も発信者情報開示請求と並行して進めていく必要があるでしょう。
④プロバイダに対して、投稿者の住所氏名などの開示請求訴訟を行う
プロバイダ側へ投稿者の住所氏名の開示請求訴訟を行います。
以上が発信者情報開示請求手続の流れになります。
匿名サイトであれ個人特定は可能ですが、多くの時間と費用が必要になります。
またログが保管されていなかったり、不特定多数の人間が利用するような場所において誹謗中傷の投稿がなされた場合は、
望ましい結果が得られない可能性も否定はできません。
損害賠償請求も視野に入れた投稿者特定を行うのか、まずはネット上の誹謗中傷や風評被害の対策に重きをおくのか
どういった対策を進めていくかによって、優先すべき手続が変わってくることもありますので
被害が拡大して1人で悩んで抱え込んでしまう前に、専門家へ無料相談のお問合わせをしてみることをおすすめいたします。
主な相談先とそれぞれの長所・短所
ここでは、弁護士事務所と対策会社へ依頼したの長所・短所を説明していきます。
弁護士事務所へ依頼
・名誉毀損を理由とした損害賠償請求や仮処分申請など法的処置が行える。【短所】
・法的処置や削除請求はしやすい一方、削除など根本的な解決が難しい場合の処置やケアが十全ではない。
・対策の進行状況に応じて、柔軟な対策やメンタルケアなどの多方面的なサービスが受けられるとは限らない。
対策会社へ依頼
・相談後の速やかな対策が可能。
・現状を把握したうえで、炎上などのリスクを避けた対策が提案できる。
・適切な形式で弁護士事務所と提携している場合、弁護士が対応すべき案件は弁護士が、それ以外の案件は対策会社が施策を行えるので同時並行で複数の対策が可能。【短所】
・違法な手法で対策を行う業者も存在するため、信頼のおけるところが見つかるまで複数社へ問い合わせる必要がある。
・非弁行為に相当するため、弁護士事務所のような法的処置は行えない。
最後に
今回は、実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報に関する対策法から投稿者の個人特定までを紹介いたしました。
一度インターネット上に載った実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報は、何もしなければずっと残ったままです。
放置しておいてもインターネット上から消えるわけではありませんので、それぞれ適切な対策をする必要があります。
社名 | 株式会社リンクス |
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電話番号 | TEL0120-627-940 FAX03-6867-0897 |
所在地 | 〒169-0075 東京都新宿区高田馬場1-25-29 ファザーランド高田馬場10F |
代表取締役 | 内山成児 |
設立 | 2012年06月 |
従業員 | 55名(2015年1月現在 グループ全体含む) |
資本金 | 10,000,000円 |
事業内容 | ネット上の風評被害対策コンサルティング Webマーケティング事業 リスティング広告運用代行 Webサイト制作 |