5ちゃんねる(旧2ch)誹謗中傷対策センター・風評被害の削除依頼と消す方法/
2ちゃんねるなどの匿名掲示板は掲示板本来の役割を果たしている一方で、今もなお誹謗中傷や風評被害の温床でもあります。
今回は2ちゃんねるをはじめとした匿名掲示板と2ちゃんねるのコピーサイト・ミラーサイトの誹謗中傷・風評被害の対策法を取り扱っていきます。
目次
5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)とは
5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の種類
まず、大前提として押さえておきたいのは、「2ちゃんねるという匿名掲示板はインターネット上に複数存在する」ということです。
5ch.netと2ch.sc の2つのサイトが存在し、それぞれ異なる管理者が存在します。
もともとは2ch.netのみでしたが運営側の内紛などにより2014年に分裂し、新たに2ch.scが開設されました。
各2ちゃんねるの基本構造は類似しているところがあり、一見すると同一サイトであるように思えますが、それぞれ運営会社が異なります。
したがって、削除申請を行う際は適切な方法で正しい窓口へ申請する必要があり、申請内容に不備があれば不可回答となってしまうので、
とにかく消して欲しい一心で申請するのではなく、サイトの特性と申請方法をしっかり把握したうえで対処することが懸命でしょう。
5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の誹謗中傷・風評被害を受けた時に確認したい事項
まずは2ちゃんねる内のどこに誹謗中傷の書き込みがされていて、風評被害が発生しているのかを押さえておくと
相談する際にやり取りがスムーズに進められますので、落ち着いて以下の事項を確認していきましょう
誹謗中傷コメントやスレッドがどちらの2ちゃんねるに書き込まれているのか
前述のとおり、2ちゃんねるには2ch.netと2ch.scが存在します。
http://●●●. 2ch.net /test/read.cgi/カテゴリー/スレッドNo.
2ch.scの場合
http:// ai.2ch.sc /test/read.cgi/カテゴリー/スレッドNo.
上記のように、5ch.netと2ch.scではURLが異なるため、まずは誹謗中傷コメントがどちらの2ちゃんねるに投稿されているのか、URLを確認しましょう。
何故かと言うと、5ch.netと2ch.scでは運営会社が異なり申請先もそれぞれに存在するからです。
つまり、5ch.net上での問題は5ch.netへ2ch.sc上での問題は2ch.scへ申請する必要があり、仮に2ch.scに投稿されている誹謗中傷コメントの削除を5ch.net側へ申請しても、
運営・管轄外のことなので2ch.scへ削除申請をするようにといった回答がくるだけです。
誹謗中傷投稿、スレッドが表示されているページを印刷及びデータ保存をする
特に投稿者特定や訴訟を検討している際は、このデータ保存は必須です。削除申請前に証拠保全の一環として、必ず該当箇所のデータ保存はしておきましょう。
保存の際は印刷だけでなく、PDFデータもしくはEVERNOTEなどでデータ保存をしておいた方が望ましいです。
何故2ちゃんねる対策が必要なのか
分からないことがあればまずネット検索するのが当たり前となっている現代において、
インターネット上の誹謗中傷や風評被害を放置したまま、というのは必ずしも得策ではないこともあります。
2ちゃんねるのネガティブ投稿の対策を検討したほうが良い2つの理由
- 検索結果内で上位表示されやすい
- 2ちゃんねるの投稿がコピーサイト・ミラーサイトなどに転載され、誹謗中傷・風評被害が拡大してしまう可能性ある
こういった傾向が見られるため、見つけたら放置せずに専門家への相談、何らかの対策を検討したほうが無難でしょう。
5ちゃんねる、2ちゃんねるでの誹謗中傷・風評被害によって想定される主なリスク
個人の場合
1:就職活動への影響
2:結婚や子どもへの影響
3:契約関係への影響
4:仕事関係への影響
詐欺、逮捕、不倫など、事実ではないとしても検索する相手は必ずしも面識のある人だけとは限りません。
一切面識のない他人が、名前で検索した時に表示される誹謗中傷投稿を見てしまう十分に在り得ます。
仮に本人が気にしないとしても、その近親者や家族に影響が及ぶ可能性も考えられるでしょう。
また、創作活動をされている個人のかた、フリーランスで働いている方の場合、トレパク、パクリなどの所謂剽窃行為をしているなどと取り上げられ、
謂れのない誹謗中傷を受けてしまい、実際の活動やお仕事に支障をきたし、精神的にも追い詰められてしまうケースが見受けられます。
法人の場合
1:企業イメージの低下
2:採用活動への影響
3:営業活動への影響
現在はなにか調べる時、大抵の場合はまずネットで検索をする人が大半です。
たとえば就職・転職を検討している人たちが、ブラック、倒産、詐欺、悪徳などの書き込みを見て、
企業エントリーを躊躇ったり、またそれにより取引を見送るなどの営業利益損失、企業イメージの低下に繋がることもゼロではありません。
特に、新卒採用・中途採用などの就職活動中には、エントリーを検討している企業をインターネットで調べるのは定石です。
違法性がないにもかかわらず「ブラック企業」などといった事実無根の誹謗中傷投稿をされることもあり、事実無根の悪評がにより会社の信用や営業に悪影響を及ぼすだけでなく、
所属している社員の個人情報や根も葉もない噂を恰も事実であるかのように書き込み、
誹謗中傷を行うなど言葉にするのが憚られるような酷い内容の誹謗中傷の投稿をされ、精神的に追い詰められてしまうというケースもあります。
また怨恨による誹謗中傷・風評被害も存在します。
近年では企業の商品に異物が混入しているといった旨の虚偽の情報を発信され、在らぬ風評被害を受け企業や商品ブランドに対するイメージ低下を招くケースも珍しくなくなってきました。
これらの誹謗中傷や風評被害は放置しても解決に至ることはありません。状況を確認した上で適切な対策を取る必要があります。
誹謗中傷・風評被害を不用意に広げないためにも、リスクマネジメントとしての誹謗中傷・風評被害対策を検討する必要があるのかもしれません。
5ちゃんねる2ちゃんねる削除申請の方法
2ちゃんねるへの削除申請は3つ存在します。
メールで申請
原則、メールでの削除申請を受け付けているのは2ch.netです。
申請先メールアドレスや削除ガイドラインはネットで公開されているので、申請前にこれらの熟読したうえで、内容をまとめていきましょう。
上記リンク先に記載してあるように、申請方法にも一定のルールがあります。
件名は「削除申し立て」とし、メール本文には以下を過不足なく記載・添付する必要があります。
対象URL:削除要請したい該当箇所が掲載されている板(スレッド)のURL
レス番号:板(スレッド)内のレス番号(スレッド内の書き込まれているコメント番号のこと)
削除理由:個人に対するプライバシー権の侵害や名誉を毀損する
本人確認のための資料:公的機関が発行した有効期限内の身分証 例)運転免許証、保険証、パスポートなど
(削除理由を根拠付ける資料があれば添付)
メールでの削除申請はネット上に公開されませんが、申請すれば必ず削除に応じてもらえるわけではありません。
必ず2ちゃんねる側が公開している削除ガイドライン、特に削除判断基準に沿って申請を進めていくことが重要です。
たとえば「自分が見ていて不愉快で嫌だから削除して欲しい」という理由だけでは、何度申請をしたところで不可回答しか来ません。
なぜなら第三者が見た時に、「明らかに権利侵害(名誉やプライバシーの侵害など)をされている内容」だと判断される内容ではないからです。
申請する際は、適切な手順と内容で運営側へ申請を行うことが必要とされますので、この一連の手順が面倒であると感じたかたは、
ご自身で直接申請するのは避け、専門家へ相談・依頼をするほうが望ましいかもしれません。
ただし、ここで注意しておきたいのが、申請する立場によっては削除申請に応じてもらえない可能性もある、ということです。
法人・団体・公的機関の場合は原則放置としているため、個人であればメール申請で削除対応をしてもらえそうな内容でも削除不可となってしまうことも珍しくはありません。
弁護士による削除申請
削除ガイドライン内に
5ちゃんねるが,過去に受けた請求から,表現の自由を配慮したリーガルマインドを持った弁護士と認めた者からの請求については,正当な理由があるものについて,原則として対応するものとする。
と説明されているように、弁護士が依頼人に変わって2ch.netの運営側へ削除申請をする方法もあります。
しかし、ここでも「正当な理由があるものについて、原則として対応するものとする」と記載されており、弁護士から申請すればどんな内容でも確実に削除対応をしてもらえる、というわけではありません。
裁判所による仮処分
本人によるメール申請や弁護士による削除申請で削除に応じてもらえなかった場合、裁判所に該当箇所削除に関する仮処分の申し立てを行うという手段があります。
しかし決定の際、裁判所へ一定金額の担保金を納める必要があり、おおよその相場としては10万から50万円前後の費用がかかるとされています。
また、仮処分申し立てを行い決定に至った場合は削除申請が進められますが、仮処分が下りないケースも在り得ます。
加えて、仮処分決定後は専用のスレッドを立ち上げたうえでの削除要請となりますので、インターネット上に削除要請が公開される形式となり、
この削除要請スレッドが他サイトへ転用される可能性もあり、そこから所謂炎上に発展する可能性も否定はできません。
もし、公開性による削除申請をどうしても避けたいと考えているのであれば、この方法は最後の手段とし別の対策も検討してみましょう。
◆参考記事◆
ネットから逮捕歴削除する方法!犯罪歴・前科記事が与える影響と削除方法内の「記事削除以外の方法」
5ちゃんねる、2ちゃんねるのミラーサイト、コピーサイトとは
見た目は2ちゃんねるだけど、2ちゃんねるではないサイトがネット上には数多く存在します。
それらは「ミラーサイト」「コピーサイト」と呼ばれており、実際には2ch.netや2ch.scとは異なる別サイトになります。
ネット上の誹謗中傷・風評被害対策に際し、これらのミラーサイト・コピーサイトへの対策も欠かせないポイントです。
ミラーサイト、コピーサイトへの対策が必要な理由
何故対策が必要なのかというと、
「2ch.netや2ch.scへの書き込みは、他のミラーサイトやコピーサイトへ反映されインターネット上に拡散されてしまうから」です。
書き込みの内容は同じでも2ちゃんねる(2ch.net, 2ch.sc)とミラーサイト・コピーサイトは全く異なるサイトです。
仮に2ちゃんねる内の中傷的な投稿が削除できても、そこで万事解決にはなりません。
消えているはずなのに検索するとミラーサイトが検索結果上に表示されてしまうということは珍しくなく、よくある事象です。
こういった事象は2ちゃんねる自体への対策のみだと浮上してきます。
一匹いたらたくさんいると思え、ではありませんが2ちゃんねるに何か書き込まれたら、それと連動して複数のミラーサイト・コピーサイトが乱立する
これはほぼ確実に発現する現象である考えられます。
以上のことから、風評被害をこれ以上拡大させないためにも2ちゃんねる対策と同時に各ミラーサイト・コピーサイト対策もしっかり行う必要があります。
ミラーサイトとコピーサイトの違い
では、そもそもミラーサイトとコピーサイトは似ているような印象がありますが、どこに違いがあるのでしょうか。
ミラーサイトとは
ミラーサイトと称されるようになったようです。本来はウェブサイト上のコンテンツにアクセス要求が集中してサーバが過負荷で通信に遅延が生じたり、機能停止してしまうことを予防する目的で作られるものなので、それぞれデータの連動性があります。
コピーサイト
ミラーサイトとは異なり同時更新ではなく、書き込みそのものをコピーして利用しているサイトです。
ミラーサイトとコピーサイトの最大の違いは
- 2ちゃん本体の投稿が消えた
→ミラーサイト内にある同一内容の投稿も消える - 2ちゃん本体の投稿が消えた
→コピーサイト内にある同一内容の投稿は消えない
2ちゃんねるのミラーサイトは本サイトである2ちゃんとデータ連動しているケースがほとんどであるため、本サイトで削除対応をしてもらえるとミラーサイト側へのデータ反映が行われます。
一方のコピーサイトは、簡単にいってしまえば本サイトの内容をコピペ(コピーアンドペースト:他の文章や画像から必要部分の写しを取り、別の場所へ貼り付ける。)したものなので、
そこにデータ連動性はありません。
つまり、2ちゃんねるとは別にコピーサイトの管理者へ削除申請をする必要があるのです。
主なミラーサイト・コピーサイトとその特徴
基本的に削除に応じてくれるサイトですが、掲載内容によっては1度きりの申請で終了しない可能性もあります。 また、時期によって削除対応のスピードに時間差が生じる場合もあります。
閲覧・検索可能な仕様になっています。 削除判断基準は2ch.netと類似していて、違法性のある権利侵害に該当するものは削除に応じてもらえる可能性が高いですが、
申請時に本人確認として公的な身分証を定時する必要があります。 もちろん、匿名性による申請は不可とされています。
また、削除申請理由によっては証拠書類等も送付が必要になります。 加えて、申請時に使用するメールアドレスは、YahooMailやGmailなどの無料で取得できるフリーアドレスだと対応してもらえません。
プロバイダのメールアドレス、所属機関・団体のメールアドレスか携帯電話のメールアドレスでの申請が必須です。
爆サイとは
爆サイ(正式名称:爆サイ.com)は匿名掲示板の1つです。
その特性は以下の通りで
- 総数2914個という2ちゃんねる以上に細かい掲示板カテゴリ分け
- 各都道府県と海外版の総数12板に分けられている
以上のことから、特定地域に非常に特化しているローカルコミュニティという性質を有しており、それが他の匿名掲示板とは異なる点とも考えられます。
爆サイのサイト上にも記載があるように、2ちゃんねるに次ぐPV数で且つ地域密着型のローカルコミュニティ掲示板であるため、その影響力はけして軽視できません。
-参考リンク先-
爆サイ.comとは?
爆サイで誹謗中傷・風評被害にあうとどんな影響があるのか
※赤枠内にアクセス時に検索数の多い上位ワードが複数表示される仕様になっています。
個人情報などの観点から記載されている単語をぼかした画像を掲載していますが、枠内には地域名から氏名、企業名や店名などが表示されています。
先述したように、爆サイは都道府県と海外版とそれぞれ地域ごとに板が存在し、その板の中でも市区町村レベルでそれぞれ板が存在しています。
爆サイは、より小規模な地域範囲における情報・意見交換が行えると同時に、他の掲示板以上に個人特定がしやすいという傾向があります。
個人の場合
1:就職活動への影響
2:結婚や子どもへの影響
3:契約関係への影響
4:近隣住民所属先への影響
名前で検索した時に爆サイにある誹謗中傷コメントが検索結果の上位に出てきたりすると、
仮に本人が気にしないとしても、その近親者や家族に影響が及ぶ可能性も考えられるでしょう。
爆サイは地域性が強いため、一部伏せ字での誹謗中傷の書き込みだったとしても個人特定がしやすく、そこから新たな風評被害が発生する可能性も考えられます。
爆サイでの誹謗中傷が火種となって同サイト内での一定期間に渡り誹謗中傷をされたり、爆サイの書き込みが他サイトやSNSなどへ転載されるケースも少なくはありません。
これは特定の職業の方に限定した話ではなく、突然住所や電話番号や所属先、無断で撮った写真などが投稿されてしまうといったご相談を、幅広い年齢層の方からお問い合わせいただいております。
法人の場合
1:企業イメージの低下
2:採用活動への影響
3:営業活動への影響
爆サイの特性上、会社所在地周辺における悪影響はかなり悩ましい問題です。
上記に挙げたように、爆サイに誹謗中傷や個人情報を書きこまれ、事実無根の悪評が地域内に広まり会社の信用や営業に悪影響を及ぼすだけでなく、
一般に公表している会社情報はさておき、所属している社員の個人情報や根も葉もない噂を恰も事実であるかのように書き込み、誹謗中傷を行うなど
言葉にするのが憚られるような酷い内容の誹謗中傷の投稿をされ、精神的に追い詰められてしまうというケースもあります。
所属先の会社名・店名と伏せ字または源氏名を伴う書き込みをされた場合は、
2ちゃんねるでは個人特定に繋がらないような内容でも爆サイは地域密着型のローカル掲示板のため比較的個人特定がされやすく、そこから別の弊害が生じる懸念もあります。
何処かに居る見知らぬ他人ではなく、近くに住んでいる誰かに誹謗中傷の投稿を知られ有らぬ誤解をされてしまう
これが爆サイでの誹謗中傷や風評被害の特徴であり、一刻も早くどうにかしたいと悩まれる方が多い原因でもあります。
爆サイの誹謗中傷の削除依頼方法と消す方法
爆サイは原則レス単位での削除申請形式です。爆サイの削除方法は原則削除フォームからの申請になります。
スレッド毎にこのような削除依頼の申請フォームが存在します。
※水色箇所は一部URLを伏せた状態へ加工して記載しております。
上図の右から2番目にある削除依頼をクリックすると以下のような削除依頼フォームへ切り替わります。
掲示板タイトル:
自動入力されているため、手入力等の必要はありません
スレッドNO:
スレッド毎に入力されているので、消さずにそのままにしておきましょう
スレッドタイトル:
こちらも入力された状態で表示されるため、そのままにしておきましょう
以下項目がとても重要です。送信前に内容に不備がないか入念に確認してください。
レス番号:
削除したい対象レスを半角数字で入力します。(例:9番目のコメントを消したい場合は、9 とだけ入力)
爆サイは原則レス単位での削除依頼ですので、削除したいコメントが複数ある際は、レス毎に削除依頼フォームを入力・送信します。
なおスレッド毎の削除を希望する場合は、レス番号箇所に 0 と入力します。
通報区分:
削除対象レスの内容に従って選んでください。
お名前:
任意のため、必ずしも本名を記入する必要はありません。
返信用メールアドレス:
爆サイからのメールが届くメールアドレスを記入してください。
削除依頼を送信後、爆サイから送られてくる認証メールを処理する必要があります。
爆サイは携帯端末からの利用者が多いため、
返信用メールアドレスにキャリアメールを利用される際は、必ず受信設定を確認し爆サイからメールが届く設定かチェックしましょう。
削除依頼理由:
最も重要なポイントです。
2ちゃんねるなどと同様に、嫌だから消して欲しいといった理由では対応してもらえません。
書き込み内容のどこがどのような権利侵害になっているのか、それによりどのような不利益や悪影響が生じているのかを分かりやすく冷静に記載する必要があります。
絶対に感情的にはならずに、過不足のない申請をする必要があります。
爆サイのよくある質問 にも記載されているように、利用規約違反と判断された投稿に関しては72時間以内を目処に対応されます。
同内容の削除依頼を連続して行ったり威圧的な削除依頼をすると、一切対応してもらえなくなる可能性があるため、先述した手順に沿って冷静に削除申請をしていきましょう。
したらば掲示板とは
したらば掲示板は『Seesaaブログ』で知られているシーサー株式会社が運営している無料のレンタル掲示板です。
インターネット上の匿名掲示板というと2ちゃんねるを連想される方も多いかと思いますが、したらば掲示板もそのひとつです。
したらば掲示板はメールアドレスさえあれば無料で掲示板を作成できるところであり、誰でも気軽に匿名掲示板のスレッド作成ができるます。
デザインテンプレイトなどカスタマイズや管理がしやすい仕様であり、他の匿名掲示板に比べて使いやすいところが利用者数の多さに関係しているのかもしれません。
しかし、この使いやすさが悪用され、個人/法人への誹謗中傷・風評被害の発生源になっている要因でもあります。
したらば掲示板における誹謗中傷・風評被害
したらば掲示板のシステムは2ちゃんねると基本的には同様ですが、時に爆サイで散見される非常に粘着質な誹謗中傷行為が見受けられることもあります。
個人の場合
1:就職活動への影響
2:結婚や子どもへの影響
3:契約関係への影響
詐欺、逮捕、不倫など、事実ではないとしても検索する相手は必ずしも面識のある人だけとは限りません。
一切面識のない他人が、名前で検索した時に表示される誹謗中傷キーワードを見ることも十分に在り得ます。
仮に本人が気にしないとしても、その近親者や家族に影響が及ぶ可能性も考えられるでしょう。
法人の場合
1:企業イメージの低下
2:採用活動への影響
3:営業活動への影響
現在はなにか調べる時、大抵の場合はまずネットで検索をする人が大半です。
たとえば就職・転職を検討している人たちが、ブラック、倒産、詐欺、悪徳などの書き込みを見て、
企業エントリーを躊躇ったり、またそれにより取引を見送るなどの営業利益損失、企業イメージの低下に繋がることもゼロではありません。
特に、新卒採用・中途採用などの就職活動中には、エントリーを検討している企業をインターネットで調べるのは定石です。
したらば掲示板のような匿名掲示板では、違法性がないにもかかわらず「ブラック企業」などといった事実無根の誹謗中傷投稿をされることもあり、
事実無根の悪評がにより会社の信用や営業に悪影響を及ぼすだけでなく、
所属している社員の個人情報や根も葉もない噂を恰も事実であるかのように書き込み、
誹謗中傷を行うなど言葉にするのが憚られるような酷い内容の誹謗中傷の投稿をされ、精神的に追い詰められてしまうというケースもあります。
過去にあったケースとしては、
したらば掲示板上で実名を出されて誹謗中傷されていた方が、そのご家族の実名を使用したスレッド立てをされ、それを2ちゃんねるなどの他の匿名掲示板に拡散される、という風評被害のご相談を受けたことがございます。
怨恨による誹謗中傷行為は特に様々な事を考慮した上で慎重にしかし速やかに対策することが肝要です。
したらば掲示板も検索結果内で上位表示されやすい傾向があるため、もししたらば掲示板で誹謗中傷や風評被害を受けていると気づかれた際は、まず専門家への無料相談をおすすめします。
したらば掲示板の誹謗中傷投稿の削除方法
①したらば掲示板の管理人へ直接削除依頼をする
掲示板毎に管理人が存在します。
削除したいレス(書き込み)が記載されている掲示板TOP画面の下方部にある「掲示板管理者へ連絡」をクリックすると次のような画面に切り替わります。
各フォームに必要事項を記入した後、入力内容の確認を押したら完了です。
削除依頼をしたい対象レスや削除理由は質問内容の記入フォームに分かりやすく丁寧に書きましょう。
レス番号のみの記載やたんに消して欲しいといった記入内容だけでは対応してもらいにくいため、
何処に掲載されているどんな書き込みの内容がどういった権利侵害にあたるのかを中心に記入することが大切です。
参考リンク:掲示板管理者への連絡方法
したらば掲示板の運営会社(シーサー株式会社)へ削除依頼をする
掲示板の管理人へ削除依頼をしたものの対応してもらえなかった、または管理人へ直接連絡せずに削除依頼の申請をしたい場合。
そういった場合は、運営元であるシーサー株式会社へ削除依頼の申請を出す方法もあります。
上記リンク先へ飛ぶと「したらばに関するお問合わせ」フォームのページに切り替わります。
したらば掲示板で誹謗中傷や風評被害にあった場合は、名前、所属、メールアドレスを記入後
本文箇所に
- 削除対象スレッドのURLおよびレス番号
- 投稿の内容
- 自分が侵害されている権利の内容及び損害
このような項目を記入し、運営元の方で対応をしてもらえないかどうか問い合わせをしてみましょう。
場合によっては、運営元と何度か連絡のやり取りが発生する場合もありますが、相手は企業に所属している人で身元は確かなので特に懸念すべきことはありません。
参考リンク:【削除依頼】対象の特定について
所謂「忘れられる権利」について
「忘れられる権利」とはヨーロッパでは積極的に認められており、2011年に欧州司法裁判所がGoogleに対し検索結果からの削除命令を出しています。
以降、EUにおいては法整備がなされ「一般」個人の犯罪歴に纏る情報の削除を認める「忘れられる権利」が明文化されました。
しかし日本では、その限りではありません。
現状日本では「忘れられる権利」に対して明文化されておらず、日本の裁判所は忘れられる権利を認めていません。
過去に児童買春、ポルノ禁止法違反罪で罰金刑を受けた人物が、事件発生後3年経過しても犯罪歴に関する記事がインターネット上に表示されていることは人格権侵害だとして、
さいたま地方裁判所に対し、検索結果上からの削除要請の仮処分申し立てを行いました。
原審では、忘れられる権利を認め、検索結果上から逮捕歴を削除するよう命令を出しましたが、
その後、Googleが東京高等裁判所に対し抗告をし、抗告審においては「忘れられる権利は法律上の根拠はない」と原審の決定を取り消し、検索結果上からの逮捕歴削除命令を却下しました。
つまり、東京高等裁判所は忘れられる権利自体を認めなかったということになります。
その後、最高裁判所においても、「男性の逮捕歴は公共の利害に関する」として逮捕歴に関する検索結果上からの削除を認めないとの判断が下されました。
以上のことから、日本においては「忘れられる権利」は正当な権利として認められておらず、忘れられる権利に基づく削除請求は非常に困難であると言えるでしょう。
◆参考リンク◆
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG12H6C_S6A710C1CC1000/
では、実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報の削除は一切認められないということなのでしょうか。
実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報への対策に関する是非
結論からいうと、
プライバシー権に基づく権利を理由に、実名記事、逮捕記事、ニュース記事、逮捕歴・犯罪歴・前科情報に関する記事の掲載取り下げ・削除要請は可能です。
しかし、プライバシー権が認められているのと同様、知る権利や報道の自由も保障されていますので、あらゆる報道記事に対して削除要請が認められることにはなりません。
ということは、プライバシー権を侵害されている場合には記事の取り下げ・削除要請がしやすく、プライバシー権など侵害されていると認められない場合には別の方法を検討する必要があります。
掲載記事の取り下げ・削除フローと削除相当とされる判断基準
ネット上における逮捕歴・犯罪歴、前科記事への対策は、処分内容と経過年数などによって難易度が異なります。
処分内容について
一言でいうと、「不起訴かそうでないか」が鍵です。
不起訴の場合
逮捕されたものの不起訴となった場合、何らかの罪に問われた場合に比べて、対策がしやすくなります。
実際に対策を進めていく過程で、 サイト管理者やプロバイダーから「不起訴処分告知書」の提出が要求されることがあります。
不起訴処分告知書の発行手続きは、事件当時の管轄だった検察か当時の担当弁護士に問い合わせると対応をしてもらえます。
したがって事前に電話などで問い合わせをしたうえで、書類申請をした方がスムーズでしょう。
次は、不起訴処分以外のケースについて取り上げていきます。
不起訴以外の場合
実刑判決を受けた場合、大別すると2つのパターンがあります。
執行猶予付きの場合
実刑に比べては対策しやすいものの、執行猶予期間中では削除要請に応じてくれないサイトもあります。
この場合は、まずは要請に応じてくれるサイトを中心に対策を進めていき、執行猶予期間が明けた後に順次申請を行ったり、逆SEO対策と併せて対策をしていくケースもあります。
実刑の場合
最も「経過年数」が重要視されるケースで、一番慎重に対処する必要があります。
ここでいう経過年数とは「刑期を終了してから」が出発点であり、刑期を終えてからどのくらいの年数が経っているかによって、削除対応の可否が変わってきます。
つまり、まずは刑期を終えているかどうかがポイントとなり、刑期終了からの経過年数が長ければ長いほど、削除要請に応じてもらえる可能性が出てきます。
しかし要請したにもかかわらず、掲載記事の取り下げや削除対応をしてもらえない場合もあります。
掲載記事の取り下げや削除対応をしてもらえない場合
管理者側へ削除要請をしても、削除不可となった場合。
その要因として考えられるのは、「削除要請側の立場」と「削除要請をした掲載内容」の2点です。
削除要請側の立場
世間一般からの認知度が一定以上ある人物
この場合は一個人である一般の方と比べると、削除判断基準が高い傾向が見受けられます。
有資格者など一般的に社会的地位が高いと認識されている人物
これらに当てはまる職種だった場合の過去の犯罪歴・前科は、自営業や会社勤めの方よりも削除判断基準のハードルが高い傾向にあります。
①②のいずれかに該当する場合、削除判断基準が一般の方よりも厳しく設定されており、たとえ軽犯罪だったとしても即時削除はしてもらえません。
仮に適切な手順で削除要請をしたとしても、2ちゃんねるなどを筆頭にサイトによっては要請に応じてもらえず削除不可の回答が来る傾向があります。
ネット上の誹謗中傷者を特定したい
運営会社やサイトの管理人へ削除依頼の申請をしたけれど、任意による削除対応がされなかった場合
あるいは、ブログやSNS、匿名掲示板などにおいて誹謗中傷をした人物の特定をしたい場合
こういった場合には、発信者情報開示請求をする必要があります。
発信者情報開示請求とは?
発信者情報とは、住所、氏名、投稿日時、メールアドレス、IPアドレス等の投稿者の情報を指し、この投稿者の情報を教えてほしいと発信者情報の開示を請求する一連の手続きのことをいいます。
発信者情報開示請求は主に2つのパターンに大別されます。
実名登録のサイトの場合
住所氏名などの個人情報を登録が必須であるサイト(Amazonや楽天市場など)に場合、当該サイトの管理者・運営会社へ誹謗中傷投稿をした投稿者の発信者情報開示請求を申請します。
任意による情報開示請求と情報開示が拒否された場合は裁判所手続きによる法的措置を行う流れになりますが、
いずれの場合にせよ、裁判所を介した訴訟になります。
匿名サイトの場合
なぜなら、実名登録サイトの場合は個人情報登録が必須であるため、管理者側が投稿者の個人情報を把握していますが、
匿名性のブログや掲示板の場合、管理者は投稿者を特定できるような情報を持っていないことが多いからです。
これらのケースでは次のような手順で投稿者特定をしていきます。
①サイト管理者に対しIPアドレスなどの情報開示請求を行う
裁判所のによる発信者情報開示仮処分もしくはテレコムサービス協会の発信者情報開示請求書にて手続を行います。
②先の請求によって開示されたIPアドレスが、どのプロバイダが管理しているものかの調査を行う
IPアドレスとプロバイダ情報はインターネットで検索できます。
ドメイン名・IPアドレス検索 (Whois)
③プロバイダへログ保存の仮処分申請を行う
プロバイダ側の通信ログが消えそうな時期が間近な場合は、ログ保存の手続を行います。
プロバイダ側が通信ログを保有する期間は、プロバイダ毎に異なりますが、概ね3ヶ月~6ヶ月程度だと言われています。
通信ログ保存が必要な場合は、この仮処分手続も発信者情報開示請求と並行して進めていく必要があるでしょう。
④プロバイダに対して、投稿者の住所氏名などの開示請求訴訟を行う
プロバイダ側へ投稿者の住所氏名の開示請求訴訟を行います。
以上が発信者情報開示請求手続の流れになります。
匿名サイトであれ個人特定は可能ですが、多くの時間と費用が必要になります。
またログが保管されていなかったり、不特定多数の人間が利用するような場所において誹謗中傷の投稿がなされた場合は、
望ましい結果が得られない可能性も否定はできません。
損害賠償請求も視野に入れた投稿者特定を行うのか、まずはネット上の誹謗中傷や風評被害の対策に重きをおくのか
どういった対策を進めていくかによって、優先すべき手続が変わってくることもありますので
被害が拡大して1人で悩んで抱え込んでしまう前に、専門家へ無料相談のお問合わせをしてみることをおすすめいたします。
主な相談先とそれぞれの長所・短所
ここでは、弁護士事務所と対策会社へ依頼したの長所・短所を説明していきます。
弁護士事務所へ依頼
・名誉毀損を理由とした損害賠償請求や仮処分申請など法的処置が行える。
【短所】
・法的処置や削除請求はしやすい一方、削除など根本的な解決が難しい場合の処置やケアが十全ではない。
・対策の進行状況に応じて、柔軟な対策やメンタルケアなどの多方面的なサービスが受けられるとは限らない。
対策会社へ依頼
・相談後の速やかな対策が可能。
・現状を把握したうえで、炎上などのリスクを避けた対策が提案できる。
・適切な形式で弁護士事務所と提携している場合、弁護士が対応すべき案件は弁護士が、それ以外の案件は対策会社が施策を行えるので同時並行で複数の対策が可能。
【短所】
・違法な手法で対策を行う業者も存在するため、信頼のおけるところが見つかるまで複数社へ問い合わせる必要がある。
・非弁行為に相当するため、弁護士事務所のような法的処置は行えない。
最後に
今回は、2ちゃんねるや2ちゃんねるのミラーサイト、コピーサイト、その他匿名掲示板における誹謗中傷・風評被害の削除依頼から誹謗中傷投稿者の個人特定までを紹介いたしました。
2ちゃんねるなどの匿名掲示板での誹謗中傷・風評被害は時間が経過しても解決には至りません。
そんな時こそひとりで悩み込んだりせず、まずは専門の対策会社やインターネット上の対策に知見のある弁護士事務所を探しましょう。
慎重に相談を重ね納得したうえで、今後どのくらいの期間でどういった対策を講じていくべきか、どこに何を依頼するのか考えていきましょう。
社名 | 株式会社リンクス |
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電話番号 | TEL0120-627-940 FAX03-6867-0897 |
所在地 | 〒169-0075 東京都新宿区高田馬場1-25-29 ファザーランド高田馬場10F |
代表取締役 | 内山成児 |
設立 | 2012年06月 |
従業員 | 55名(2015年1月現在 グループ全体含む) |
資本金 | 10,000,000円 |
事業内容 | ネット上の風評被害対策コンサルティング Webマーケティング事業 リスティング広告運用代行 Webサイト制作 |